「いずい」なのか「いづい」なのか問題

当ブログでトップのアクセス数を誇る記事

 

ハイキューは仙台が舞台なのになぜ地元の言葉をしゃべらないの?

 

に「いずい」でたどり着いている方がいるので、同記事にも付記しましたが別立てでも記事を作っておこうかと思いました。

 

「いずい」なのか「いづい」なのか問題

というのは北に住む人間の間でにも横たわっている問題かと思います。

 

正直、「方言なんだからどっちでもいい」とは思います。

 

ですが私は必ず「いい」をという表記を使っています。
理由は単純に「いい」は現代日本語の法則にしたがっていないからです。

四つ仮名(ジ・ヂ・ズ・ヅ)のうち「ヂ・ヅ」は、現代では主に
]濁(二語が結合して一語になるときに、濁点がつく。例:三日月(みかき)、付け爪(つけめ))
一音前の音の有声化(この場合は「つ」「ち」がふたつ続く語のときに二番目に濁点がつく。例:続く(つづく)、縮む(ちぢむ))
の場合に使われます。


どちらにも当てはまらないので私は「いずい」を使っています。

 

「いづい」を使う方が明確な理由を持っているかはわからないのですが、恐らく語源が「いづらい(居づらい)」だと思っている人が私の周囲には多いような気がします。※私の周囲における、という物凄く狭い範囲の話です。あしからずご了承下さい。

 

どうやら「えずい」という方言が語源だという説もあるらしいのですが、それを反証としなくても語源が「居づらい」ではないので(なにせ「いずい」自体に「居づらい」という意味がない)それでは「いづい」を使う理由にはなっていない感じがします。


繰り返しになりますが、方言なんだからどんな字を使ったっていーじゃん! というむきもあると思いますので、個々人で好きに使えばいいと思います。

- 20:45 comments(0)
Yahoo! からのおすすめ情報メールを一括で配信停止する。

ブログの趣旨とはあんまり関係ないんだけど、検索しても遠回りでイライラしたので、Yahoo! からのおすすめ情報メールを一括で配信停止する方法をここでメモしておきます。

下記URLに飛んで、「すべての選択を解除」で全部はずして保存。

 

http://bit.ly/2TFVauV

 

検索で出てくるキュレーションサイト、「ここをクリック」「ここをクリック」「そしてここをクリック」ばっかでイライラするんだよ。一発で飛ばしてくれよ。

 

ということで、一発ショートカットです。「Yahoo! JAPANのからのおすすめ情報メール」っていうページに飛びます。

 

2020年3月10日現在

 

- 22:27 comments(0)
五百香ノエル先生の訃報

JUGEMテーマ:BL小説

 

先日、あさぎり夕先生の訃報を知ったばかりのところに続き、五百香ノエル先生の訃報です。

 

お知らせは本日(平成30年11月12日)でしたが、ご逝去されたのは9月21日だったとのことです。

ブログなどを拝見すると、以前から調子を崩されていたご様子で、2017年末には手術されるというお知らせがあり、数度の再手術、そして今年9月にはまた入院されていました。

直接の原因かはわかりませんが長らく大変な思いをされていたようで、一読者としては今はただ、お疲れ様でした、という気持ちです。

 

今年は、剛しいら先生、あさぎり夕先生、そして五百香ノエル先生と、BLというジャンルが隆盛してきた頃に一線で活躍されていた先生方がお亡くなりになって……腐女子としては本当に心に来るものがあります。

 

ご冥福をお祈りします。

 

 

 

雑記(日記) 21:15 comments(0)
あさぎり夕先生の訃報

JUGEMテーマ:BL小説

 

 

ツイッターを見ていたらあさぎり夕先生の訃報が飛び込んできた。

公式サイトからの発表にて、

2018年10月27日に重い肺炎からの回復がかなわず、ご逝去なされたとのこと。

 

あさぎり夕先生といえば、なかよしで連載されていた大御所の少女漫画家さんだ。

今見るとその頃から怪しい男キャラはいたのだが、BLという言葉がなかったころから描きたかったテーマだったらしい。

小学館のパレット文庫でのシリーズでデビューされたとき、当時まだ義務教育中だった私には非常に衝撃的だった。

 

その後も非常に精力的に活動されていて、つい先日も新刊が出たばかりだったので本当に本当に驚いた。

 

 

 

まだまだ描かれたかったこともあったと思いますが、ひとまずはお疲れ様でしたとだけ言わせてください。

あさぎり先生、たくさんの素敵な作品をありがとうございました。

 

 

お亡くなりになったBL作家リスト

 

[訃報]亡くなったBL作家まとめ(naver)

雑記(日記) 17:39 comments(0)
魔法騎士レイアースと自動車の話

JUGEMテーマ:少女漫画全般

 

魔法騎士 まじっくないと レイアース  (Wikipedia)

少女誌「なかよし」で連載され、セーラームーンと同時期にアニメ化されたいわゆる魔法少女系作品。

伝説の化物・セーラームーンと同時期だったので、結構当たっていたにもかかわらず「一枚落ちる」みたいな扱いでした。

(とてつもない蛇足ですが、イケメンかつ百合界のカリスマこと天王はるか役の緒方恵美さんが、エメロード姫というレイアースにおける超絶ヒロイン役だった)

 

内容については他のブログやサイトで本当にお好きだったかたが詳しく触れられていると思う(し、正直なところ内容を詳しく覚えていない)ので、当ブログでは「レイアースといえば」で思い出されるとある特徴について触れます。

 

この「レイアース」という作品、作中で登場する固有名詞の多くに自動車関連の名称が用いられています。

当時、作品の主なターゲットであったJSたちはそんなことは把握してはいませんでした。

が、おそらく当時一緒に視聴した父親(もしくは母親)、兄弟からそんな話を聞いたJSも多かったと思います。

私も父親か兄が放送を視聴しながら「これ車の名前じゃねーかwww」と言ったので「へえ、そうなんだ」と知ったくちです。

 

 

で、実際どこのメーカーのどんな車だったのか? ということをこの記事では並べてみようと思います。

ちなみに、「レイアース」という車はありません。
レイアース(rayearth)は造語で、「光の大地」とかそういう感じの意味だと思うのですが、響きからすると恐らく
トヨタ自動車が世界に誇る高級車ブランド・レクサスなのではなかろうかと思います。
※レクサス・ES(初代)VZV21L型
2018年現在、レクサス現行11車種 でベースグレード価格が一番高いのはラグジュアリークーペ「LC500」で1300万円。
さて、今回は主人公三人の紹介です。

 

獅堂 光(しどう ひかる)

龍咲 海(りゅうざき うみ)

鳳凰寺 風(ほうおうじ ふう)

 

いかにも車っぽい名前ではないので、車関連ではないのかも? とも思います。

アンサイクロペディアでは

獅堂光=テーマカラーは赤。言うまでもなくフェラーリが由来である。
龍咲海=テーマカラーは青で、言うまでも無く日産のブルーバードが由来である。
鳳凰寺風=テーマカラーは緑であるが、これは勿論S13シルビアやK11マーチのイメージカラーに由来する。

と書かれています。

言うまでもなく、と言われても車に詳しくないのでピンとこない……。

 

なので、私は別の切り口で由来を探しました。

それは、ロゴ(エンブレム)です。

 

 

まずは最主人公格の堂光。

子(ライオン)マークのプジョー(PEUGEOT )。

プジョーはフランスの自動車メーカーです。

 

 

続いて咲海。

イタリアの自動車メーカー、アルファロメオ(Alfa Romeo)。

右のうにょうにょしてるのがイタリア貴族のヴィスコンティ家の紋章である大蛇()。

 

 

そして鳳凰寺風。

トヨタ自動車が販売する、国内の官公庁・企業などでの公用車・社用車(役員車)の利用を想定した最高級乗用車トヨタ・センチュリー。ロゴが鳳凰

 

どうでしょうこれ。

由来これっぽくないですか。しらんけど!

 

単に陸・海・空の王者的なもので名付けをしたのかなと子供の頃は思っていたのですが、探してみたらロゴ(エンブレム)でそれぞれの名前があったのでご紹介してみました。

(尚、エンブレムは最新のもので、当時(90年代)のものではありませんのであしからずご了承ください。)

 

 

一応今回はここまで。

続きは△任款匆陲靴泙

一般書(エッセイ・他) 17:36 comments(0)
剛しいら先生(女性作家です)がお亡くなりになった

JUGEMテーマ:BL小説

 

なお、お亡くなりなったBL作家さん一覧も更新しております。

 

 

こちらはねとらぼさんの記事。


剛しいら先生がおなくなりなったとのことで、ツイッターでもお悔やみツイートが続々投稿されています。

私の世代なら、名前は絶対見たことがあるし一度は読んだことがある作家さんだと思う。

非常に多作でバンバン本を出されていたのだが、ねとらぼさんの記事によれば、最後に刊行したのは2015年あたりだったそう……。療養されていたのでしょうか。

 

御本人もSNSなどやられておられなかったので、きっとこれ以上の情報は今後も出ないと思います。

 

というか、検索したら早速「年齢や性別は? 」「死因は!?」系のアフィブログが取り上げていた。

誰かが亡くなったらジャンル問わず誰でもやるんかいと半ば感心していたのだが、その中に「嫁や子供がいた?」というのがあって剛しいら先生って男性説あるのか……と考えてしまった。

https://trendy15.info/?p=12177

男性作家ってここに書いてるんだけど、これ明確なソースあるのだろうか。

 

ないよね、だって剛しいら先生、女性作家だもん。

 

 

キュレーションサイトのせいで「剛しいら先生男性だったんだ〜」って誤解が今でも広がっている。

女性ですよ!

 

電子書籍でも過去の名作が配信されているようなので、餞として買うのもいいかもしれないね。

みんな、買おう。

 

ご冥福をお祈りします。

 

雑記(日記) 16:52 comments(2)
死語の話と2018年3月の読書メーター

JUGEMテーマ:読書

 

最近聞かなくなったなーという「死語」のネット用語の話。

「ワナビ」(の派生語)

である。

 

 

ワナビとはネット用語・同人用語のひとつで、

所謂、作家志望・漫画家志望の素人を指す。

語源は英語の「Wanna be(Want to be)」で、意味もそのまんまですね。

 

まあつまり、今流行(?)の「小説家になろう」というサイトは汚らしく悪意のある古臭い言い方をすると

「ワナビのすくつ」

となるわけです。

 

で、「ワナビ」自体は昔からあって今でも使われているんですが、

昔、801板・同人板(腐女子関連)では一部「わなびっぽ(ワナビッポ、ワナビッポ)」と言われておったのですが、今は全然使われていないようです。

 

 

「わなびっぽ」もしくは「知ったかわなびっぽ」とか「粘着わなびっぽ」という感じでちょこちょこ使われてましたが、検索しても2010年あたりからヒットしなくなる。

煽ってる感が「ワナビ」だけより強い用法ですが、可愛くていいなあと思ってました。

 

知ったかワナビッポ(´・ω・`)

 

ほらかわいい。

 

 

 

2018年3月の読書メーター
読んだ本の数:35冊
読んだページ数:4961ページ
ナイス数:63ナイスhttps://bookmeter.com/users/48941/summary/monthly
 

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雑記(読書メーター) 13:29 comments(0)
BLなのか? 新規で『氷の魔物の物語』(杉浦志保)を読んだ人の抱いた疑問

JUGEMテーマ:漫画/アニメ

 

前回の記事で杉浦さんの本に触れたのでついでに。

 

新規で『氷の魔物の物語』(杉浦志保)を読んだ人が列挙する「これってBL?」という疑問(と、掲載紙だった『冬水社』という出版社についてのあれこれ)。

 

 

 

 

電子書籍配信サイトでの感想を読むと、私のような古参読者もいれば、当然初めての読者もいる。

そして、よく見られるのが

 

「BL?」

 

という疑問の文言である。

古参新参に限らず「BLだ」と決めて読んでいる人もいれば「これってBLなんだろうか……?」と困惑する人もいるし、「BLではなくブロマンスですね」という人もいる。

 

答えは「全部正しい」のである。

 

「氷の魔物」を出版している冬水社は98〜99年頃(すいません、これはあとでちゃんと調べます)に「新少女漫画宣言」というものを発表して唐突にBL漫画が事実上禁止になりました。

(雑誌掲載時にはHシーンがあった漫画も、単行本掲載時に削られている、というレベル)

シルピヨもテイストは似ているのですが、あれは完全に「ブロマンス漫画」であり、氷の魔物とは少し違うのです。

 

ちなみに、ちょっと検索をしたら、これについては出版社のブログで「別にBLを禁止なんてしていない。裾野を広げただけ(大意)」と否定されています。

が、これはちょっと苦しいかな。

青少年育成条例(原文ママ。恐らく青少年保護育成条例、もしくは東京都青少年の健全な育成に関する条例のこと?)についても触れているけれど、もし後者の「東京都青少年の健全な育成に関する条例」について言っているのなら、一番話題になった改正は平成22年(2010年)なので「少女漫画宣言」から10年後の話。

これでは質問に対する答えになっていないので、この話は答えに組み込まない方がよかったかも。

文脈で、現在の編集方針に話がシフトしてしまっているので、回答としてこれはいれないほうがよかったんじゃなかろうか。

 

そして一番言い逃れできないはずなのが、先に書いた「単行本収録時にHシーンが削られたこと」について。

実際現場でどういう話があったのかわからないし、もしかしたら作家さんが自ら「そういう意向なら削ったほうがいいですか?」と申し出て削ったのかもしれない。

だが、そこで「削らなければいけないのか」という判断を作家にさせてしまったこと、そしてもし申し出があったとしたらそれを受け入れてしまったことそのものが、問題なのだ。

 

 

 

話がそれましたが、そういうわけで、氷の魔物はスタートがBLなんです。

で、この「新少女漫画宣言」が始まった頃からBL路線がそぎ落とされました(なので、7巻以降ブラッドとイシュカのキスシーンがなくなる)。

つまり、「当初BL漫画であったが、編集方針によりBLが許されなくなったので、ちょっとスキンシップの激しい男たちだらけの少女漫画になりました」という感じ。

 

元々、冬水社のBL漫画というのは他社のBL漫画に比べて薄味BLだったのですが、非常に強引な方向転換だったと思います。

以前にも書きましたが、「少女漫画宣言」した割に、四天王と呼ばれる人は全員BL漫画を描いていたし、彼女たちが抜けた後も唯一残った森本秀先生が描くBL漫画「G・DEFEND」が2017年現在に至るまでの稼ぎ頭なんですよね。

 

ところで、電子で『氷の魔物』を懐かしく読んでいたのだが、「そうそう!」と思い出しことがあった。

元々ちょっと似ている絵柄なのだが、杉浦志保は途中で小田切ほたるに影響を受け始める。

わかりやすいのは横顔。

初期の絵を比べてみるととてもよくわかる。

 

 

<この記事は書き途中です。そのうち追記します>

 

 

冬水社四天王

葉芝真己(移籍)

杉浦志保(マッグガーデンに移籍)

あべ美幸(KADOKAWAに移籍)

森本秀

 

元・冬水社作家

小田切ほたる

楢崎壮太(坂崎としき名義)

芳崎せいむ

えのもと椿(堂本奈央)

村上左知(高山識名義)

東野裕

雑記(日記) 17:23 comments(0)
杉浦志保『シルピヨ(SILVER DIAMOND)』が古書店で駆逐されている話

JUGEMテーマ:BL萌え語り

 

『シルピヨ(SILVER DIAMOND)』とは……

『いち*ラキ』(冬水社)に2003年10月号より2012年7月号まで連載された、杉浦志保による漫画作品。

本編27巻と外伝1巻(2012年9月号 - 12月号連載)で完結。

 

SILVER DIAMOND(1) (冬水社・いち*ラキコミックス) SILVER DIAMOND(1) (冬水社・いち*ラキコミックス)
(2003/12/20)
杉浦 志保

商品詳細を見る

※画像はkindle版です(URLは書籍版)

 

2012年に連載が終わり、書籍版は絶版状態なので古書店でしか買えなかったのですが、この数日でAmazon、楽天、駿河屋などのあらゆるネット書店で既刊や全巻セット(古本)が駆逐されています。

現在は、中古が入荷されても以前の倍額で販売されていたり、本体価格より高値で売られているという高騰状態。

みんな、電子で買えよ!!!

あと、出版社(今はマッグガーデン?)が紙で少し刷ってやれよ……。

 

原因は単純で、『シルピヨ』(と『氷の魔物』)が「配信サイトでが1〜3巻無料で配信されたから」です。

 

氷の魔物も多少買ったんでしょうけど、そちらはシルピヨほどは売り切れや高騰が目立たない様子。

恐らく氷の魔物のほうが流通量が多いせい(恐らく部数も多いし、氷の魔物は文庫版もある)だと思われます。

 

 

やっぱりね、四天王がいた頃の冬水社の漫画は面白いんですよ。

四天王の漫画が。

いや、今が面白くないってことじゃなくてですね。

 

冬水社ってのは一長一短な出版社で、

その流通形態のせいで

「一般人(非オタ)が把握するほど爆発的には売ることが出来ない」

という非常に致命的な側面がありつつも、

「どこまでも連載が長引く(巻数を重ねてくれる)」

という小規模だから出来る編集方針が名作を生んだとも思われます。

 

なんと最後の四天王(逃げ遅れ)である森本秀さんの長寿連載『G・DEFEND』は50巻を超えます。

もはやBLでこの先これ以上の巻数を重ねるのは、現在の出版業界では不可能です。

恐らくこの作品が最後の「長寿連載BL」となります。

 

上で「マッグガーデンは紙で少し刷ってやれよ」といいましたが、不可能な理由はそこなんですね。

シルピヨは破天荒(誤用じゃありませんよ)な編集方針を持つ出版社が自由に巻数を重ねたせいで27巻もあります。

27巻なんて、「愛蔵版(もしくは文庫)で出しまーす!」と簡単に言える冊数ではないんです。

元が取れるか非常に怪しいし、下手を打てば会社が潰れるレベル。

 

そして恐らくですが、マッグガーデン移籍一発目の『終点unknown』、思ったほど数字が出てないんだと思います。

となると、やはり紙で出すのは危険っていう営業判断だったんでしょうね。

 

だがマッグガーデンの営業よ、見てくれ、この駆逐&高騰っぷりを!!

加えて、電子の反応がよければ、愛蔵版(もしくは文庫版)の発行ワンチャンあるかもしれない。

 

だから皆、電子で買ってくれ!!!

杉浦先生にお金を落としてくれ!

雑記(日記) 16:29 comments(0)
狂気漫画『たそがれたかこ』完結。その感想

JUGEMテーマ:漫画/アニメ

 

入江喜和らしい、静かな狂気に満ちた漫画『たそがれたかこ』が10巻で完結しました。

(あらすじ等は書きません。興味ある方は調べてみてね)

普段はこういった一般書のレビューはあんまり行わないのですが、なんだか色々書きたくなってしまったので書いてみます。

 

入江喜和は基本的に「ふわっとした絵柄で、ほのぼのとしたテイストで、『なにかおかしい……』と不安を覚える漫画」をよく描く漫画家さんです。

初単行本の『杯気分! 肴姫』という話が一番そのテイストが緩く、そして年を追うごと(本が増えるごと)に狂気を増していきます。

それで先日、ネット(主にツイッター)にて『おかめ日和』が取り沙汰されていましたが、入江先生は基本的にそういう作風なのです。

ただ、入江先生は今まで、登場人物たちのそんな「狂った生き様」を否定も肯定もしていませんでした。

 

 

ところがですね、この『たそがれたかこ』は違うんです。

 

たそがれたかこ(10) たそがれたかこ(10) (KCデラックス BE LOVE)
(2017/8/9)
入江 喜和

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最終的に、子供(とフリースクール関係者の大人と一花の最終的な主治医)以外の登場人物全員が漏れなく、身の毛もよだつエゴイストばかりで天晴。

ここまで常識的な大人が出てこないまま、話をなんとなく(いや、計画的にかもしれませんが)まとめていくのは凄い。

世の中真っ当な人ばかりでないのは百も承知で、それなりに酸いも甘いも経験した年齢ですが、こんなに狂った世界に住んでいるとは思いたくないw

 

それでですね、他の方の感想を読むに「読者の年齢」で意外と感想(及びたかこさんへの評価)が変わるものだなと思いました。

勿論、感想は個々人がそれぞれ持つものですし、性別、職業、既婚未婚、子の有無でも変わるのでしょうが。

 

私は、オーミにも近くない年齢だし、たかこさんにも近くない年齢のせいか(丁度間位)、たかこさんの行動が非常に最低最悪だと思いました。

 

たかこさん本人は確かにすっきりしただろう。

たかこさんの行動はつまり、更級日記のくだりから「今、たかこさんは青春している」ということを暗示(いや、明示か?)している。

 

けれど、オーミの気持ちを考えると、私はオーミが本当に可哀想で仕方がない。

私も、中高生の頃大好きだったバンドがあった。

ライブにも行った。ラジオも聴いて、ライブビデオやPV集を学校で友達と見て盛り上がったり、バンドのメンバーが結婚したと聞けば大泣きする友人を慰めたりした。

年を経るにつれ、そういった思い出はとてもキラキラして蘇る。

 

たかこさんは、そのキラキラした思い出の真っただ中ということなのだろう。

所謂おじさんおばさんの言うところである「遅れてきた青春」というやつである。

 

でも、たかこさんは「大人」なのだ。

本人がどれほど未熟な精神の持ち主で、どういう人生を歩んでどういう恋愛をしてきたかなんていうのは関係ない。

純然たる時間の経過は存在していて、それを経ている「大人」なのだ。

 

それを、ローティーンの男の子の「リアルな青春」を潰していい道理はない。

 

自分の親より年の離れた大人が、自分と同じバンドが好きで、親ならば付き合ってくれないところに引率までしてくれる。

親も相手を信用している。

 

なのに、一番いいところでその「信頼していたはずの大人」に最悪の形で裏切られるのだ。

本人の言う勝手な「青春」とやらで。

 

オーミは、嫌悪を露にし、たかこさんの手を振り払って走って行ってしまう。

想像すると、本当にその嫌悪や悔しい気持ちがわかる。

子供の頃の気持ちになって悲しくなり、今の大人になった自分の気持ちはたかこさんに怒りを覚える。

 

オーミはこれから女性関係にも悩むだろうし、大好きだったはずのバンドの曲を聞く度に怒りや嫌悪感に苛まれるだろう。

バンドが出世したら更なる地獄。

彼ら(ナスティインコ)の曲が聞こえるたび、彼の姿を見る度、彼はこのどうしようもない嫌悪と怒りに心をやられる。

相手への怒りはある。けれど同時に、「どうしてあのとき相手を信用してしまったんだ」「どうして」と後悔と自己嫌悪に陥るだろう。

顔見知りに、痴漢や強姦された女の子と同じ気持ちだろう。

あれはそれくらいのことなのだ。

 

 

それを笑って「これでいいのだ〜」なんて非常に狂ってると思う(笑)。

 

よくねえよ!w

 

 

でもたかこさんだって……、という人もいるだろう。

でも私は真っ当な大人だし、恋愛体質でもないので「大人のくせに、十代の子供に甘えるな」と思ってしまう。

 

たかこさんのこの行動は、別れ話のときに「私を忘れないで」って言って目の前で自殺する、みたいなことだよ。

ざっくり相手の心に傷をつけて、そりゃ満足でしょうよ。

そりゃ、「これでいいのだ〜」でしょうね。

結局この人は、この人の母親と一緒なんですよね。

 

バンドマンもラジオで無責任に笑っていたが、もしオーミがあれを聞いていたらと思うと本当に可哀想。

事情もなにもしらないから、笑える。遠い人というのはそういうものだ。

 

 

入江喜和は本当に人の心を抉り倒す漫画が上手。

面白かった。

描きたい漫画を描いたんだろうな〜とも思った。

 

でも私は10巻全部読んでみたけど、『おかめ日和』のほうが好きかなw

 

 

 

そういえば、読書メーターで男性(私と同世代だと思う)が

「最後は大人っぽく告白をして、『なんてね、嘘よ』で締めたほうが作品に合っていたのでは」

と書いていたのが(お言葉をお借りしてすみません)、これは非常に男性的な感想だな、と感じた。

特段そこに触れられているわけではなかったが、きっと「話の後味」より「オーミの気持ち」に寄り添った結果の感想でもあるだろう。

 

確かにそれならオーミは実際たかこさんの本当の気持ちに気付いていても、あんなに傷つかなかったとは思う。

 

でももしそうなら『たそがれたかこ』は佳作以下の凡作になっていた。

少なくとも、読み手でありたかこさんに感情移入している女性は許さないだろう。

それ以前に、そういった「大人の分別」を見せるオチでは『たそがれたかこ』が主軸として貫いてきた「青春のやり直し」が無に還るのでやはり現実味のあるオチではない。

 

やはり『たそがれたかこ』の登場人物と、その主人公であるおたかさんは、傲慢なほど他者に対して鈍感に生きていなければ。

一般書(エッセイ・他) 23:33 comments(0)
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